5軸マシニングセンタを導入する場合は、導入によって得られるメリットはもちろん、注意点も把握しておくことが大切です。こちらの記事では、5軸マシニングセンタの注意点に加え、トラブルを防ぐための対策もまとめていますので、これから導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
ここでは、5軸マシニングセンタの注意点についてご紹介していきます。「重量物の加工」「制御の難しさ」「機械剛性の低下」「コスト面」という4つのポイントについてまとめています。どのような注意点があるのかという点に加えて、トラブルを避けるためのポイントも紹介します。
回転・傾斜テーブル型の軸加工機は、重量物の加工には不向きです。テーブルが傾斜するタイプの5軸加工機で重量物を加工しようとすると傾斜軸周りに大きな負荷がかかって斜角の維持が難しくなるとともに、高回転での加工を行うために機械にダメージを与えてしまう可能性が考えられます。
また、重量物を回転させた場合には製品にブレが生じてしまい、加工精度が低下することもあります。
多軸加工機を用いた加工を行う場合には、軸数が増えるほど制御プログラムが複雑化するため操作には熟練の技術が求められます。また、加工を行っている最中には機械や工具間での干渉が発生しないように注意する必要もあります。そのためには、あらかじめCAMソフトによるシミュレーションを行っておくことが推奨されています。
5軸マシニングセンタメーカーの中でも加工する部品によって適切なメーカーがかわることから、当サイトでは「産業機械の部品」「航空機部品」「自動車部品」の加工する部品別におすすめの5軸マシニングセンタメーカーを紹介しています。メーカー選びの参考にしてください。
工作機械を用いた加工を行う場合には、工具や機械には反作用が働きますし、重量物を乗せることで機械にも負荷がかかります。そのため、工作機械には剛性の高さが求められます。
機械剛性は機械が大きく・重くなるほどに高くなる傾向がありますが、その反面機械が複雑になるほど剛性が低くなる傾向もあります。軸数が増えるとその分複雑になるため機械剛性が低くなってしまうため、大きなトルクを必要とする重切削には不向きといえます。
一般的に、5軸加工機は3軸加工機などよりも導入費用が高額になる傾向があります。生産効率が向上することから費用対効果が得られるとはいえ、初期投資が高額になってしまう点には注意が必要であるといえます。
さらに5軸専用NC装置やCAD/CAMソフトといったように、高性能な設備の導入が必要になる点も、導入コストが高額になってしまうひとつの理由といえます。
上記でご紹介した注意点を踏まえ、トラブルを防止するためのポイントを見ていきましょう。
上記のようなポイントを押さえながら加工を行っていくことで、トラブルの発生リスクを抑えられます。
5軸マシニングセンタを導入する上では、導入メリットに加えて注意点も十分に確認しておくことが大切です。こちらの記事では、導入にあたって押さえておきたい注意点に加えて、トラブルを防止するためのポイントもご紹介しました。これから導入を検討されている人はもちろん、すでに導入しておりトラブルをできるだけ防ぎたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
当メディアでは、5軸マシニングセンタの注意点など、5軸マシニングセンタを導入する上で知っておきたい基礎知識をまとめて紹介しています。5軸マシニングセンタをはじめて導入する方はご参考にしてください。